四か月もブログをほったらかしにしてましたが、ようやくメイカーズバザールVol.2用のモデルが完成しました。名づけて「iPhone6/6Plus用ファンクションジャケット」です。途中からナイロン粉末を焼結したSLSという構造の3Dプリンターを使う方法を模索していたのですが、なかなか思うような発注先が見つからず今回は初心にもどりFlashforgeを使ってFDM機で造形しました。
まずは外箱のデザインから
メイカーズバザールが開催される南港ATC 6FにあるiMedio(イメディオ)さんが持っているファブスペース「メイカーズラボ」でレーザーカッターを駆使して作成しました。
ステンシル文字は6Plusだとイマイチだったので6plusという小文字で仕上げています。
はじめてレーザーカッターを使ったのですが5%の出力違いで貫通しないなど奥が深いマシンです。
普段使わない「Corel Draw X9」というソフトでコントロールします。
データ自体は使い慣れたイラストレータで作成し、Ai10保存で送ります。
肝心のファンクションジャケットですが、今回のモデルは中国製のポリカ クリアケースにスライドしてはめ込む形でのデザインで考えました。昨年メイカーズバザールで作成したiPhone5s用ケースはiPhoneに直接はめる構造にしたため傷に対する配慮が欠けていました。誰でも新品のスマホに傷は付けたくないですもんね。いろんな意見をもらい再考した結果を今回のデザインに反映させました。
上側に見えているのは「フィンガーリング」といいます。いわゆるバンカーリング的に使ってもらうように考えました。
クリアケースとの摩擦だけで保持させますので寸法のクリアランスが重要になります。使い始めはかなり固い
勘合ですが、使っていくうちに緩くなります。自分で使用し、1カ月で内側のザラツキが研磨されスムーズになりました。緩くなりすぎると問題ですので(ずれ落ちて画面を割るなんて最悪ですので)その場合はクリアケース側面に紙製の両面テープを貼ってもらうように注意書に入れました。ニチバン製のナイスタック15mm幅が最適です。
下側に見えているのは「ホリゾンタルヴァーチカルスタンド」です。日本語ではタテ/ヨコ位置スタンドとしました。
最初は横位置と縦位置はそれぞれ別なパーツで作成していたのですが京都の学生ベンチャー「Yokoito」さんのオープニングパーティーでお客さんに「1個にまとめてほしい」と言われ修正したデザインです。
確かに少ないパーツで機能した方がよけいな出費もなくお得ですよね。デザイナーの陥りがちな
「スタイルがかっちょいい」より「実用的」を優先させました。ちょっと変わった位置に三脚穴固定のパーツが2個組みついていますが、このような形は金型を使った射出成型品ではまずデザインしないものです。金型はパーツを取り出すため分割構造が必須なのですがこんな形は取り出し不可能なんですね。3Dプリンター製造を前提にした形なのです。
今回、フィラメントは贅沢しました。安いわけのわからないメーカーではなくPolymakr社のPLA樹脂で造形しました。
ただ、ホワイトは今回イベント用のスペシャルカラーで急遽追加したのでPolyPlus
PLAではなく普通のPLA樹脂です。造形し比較してはじめて気づきましたがPolyPlus
PLAはPLAなのに少しジン性があります。
ですので今回のホワイトモデルは個数限定で作成しました。
当初、シロは使っていくうちにヨゴレが目立ってくるのではずしていましたが、東京の友人デザイナー
に頼まれ作成したところそれなりにカッコがついたので作ることにしました。
あきらかに樹脂の違いがあるのは問題ですが、お客様には説明・納得したうえで購入してもらうように努めます。
昨年作成した、「iPhone5s」用のケースよりより実質的なデザインに進化しているのではないかと自負しています。
はてさて、メイカーズバザールで吉と出るか凶と出るか楽しみです。
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